私たちは、日頃の生活や仕事の中で、あらゆる利害関係者と交渉している。
そのとき、お互いの意向や意思が一致すれば、特に問題なく手続や取引を進めることができるが、求める結果や優先順位が食い違うこともよくある。
その場合、どちらかが相手を力ずくで強制するか、または、関係を打ち切るなどのことが考えられない限り、交渉に臨むしかない。
したがって、交渉とは、2人以上の当事者が、お互いに異なる立場から、合意できるポイントまで動くプロセスである。
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成功する交渉術(2)★交渉は「NO」と言われてから始まる。
2.創造的交渉:「Warm & Tough」なアプローチ
ビジネスとして交渉する場合、どうしても、相手を敵視してしまいがちである。
また、顧客の立場で交渉する場合も、そうなりがちである。
しかし、どんなに対立しても、合意に向けて交渉している以上は、同じ目標に向かう味方であることを忘れてはいけない。
相手の人格が問題なのではなく、対立しているのは取引条件に過ぎない。
ここで覚えておいていただきたいキーワードは「ウォーム・アンド・タフ」。
人には「あたたかく」、ビジネスには「タフ」な姿勢を持つことである。
人間的にあたたかいということは、決して、相手に「譲る」ということではない。
ウォームとは、相手の話を聞き、相手の立場を理解し、相手に対する好意を表現することである。
また、相手の心配や緊張感を解消し、時には、雑談や世間話で盛り上がり、気持ちを和ませることでもある。
しかし、そのことと、利益や価値の譲渡とは、まったく別の問題であるのだ。
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